何も考えず
何も背負わず
誰にも傷つけられないように
誰のことも傷つけないように
ただ一人で空を飛び回る為に
あるはずのない翼に絡まるは有刺鉄線
くいついて
突き刺さって
引きちぎって
全部全部
古傷と妄想も
縋り続けたい暖かさも
歪みきった愛も
全てを蹴って誰もいない空に舞う
虚像の憧れのみを抱きしめ
たった一夜で私は落ちた
かくして
私を救うものはなくなった
私を傷つけるものの中に私が増えた
落下死体でいたいはずなのに
今日も詩という名の存在証明を続ける
闇の中ならばこの醜態を隠せる
それでもこの歪な心は
愛する空を想い続けてしまう
己の心音に日々怯え続ける獣に
光の一端を見せつけて消えた
貴方のことを一生憎みましょう
ほら、また飛んでみたくなってしまう
とうの昔に手綱は切れていて
瞼の裏で貴方が泣いて
笑って
ください
みくろう様
いつもいいねありがとうございます✨
何だかグッとくるような作品ですね。
死にたいけれど、やっぱり自分の存在意義が欲しい、愛する人を忘れたくない、色々なジレンマを抱えている中、生き延びようとする主人公の強さが伝わりました💕