どうにでもして
その日僕は腹を立てていた
昨日のデートすっぽかされたのだ
仲間と一緒の行動だったので二人だけのデートではないが
今日も仲間と出前を取っての昼食
「武志君ごめんね 都合つかなくて」
君に背を向けて座る僕の肩にあごを乗せる
いつもの僕ならこれで終わりになっちゃう
でも今日は違う ビシッと怒ってやる
「ねえ カントリーライス食べる」
何がカントリーライスだ 西洋チャーハンじゃないか
「武志君のラーメンおいしそう 少し頂戴」
君は僕の向かいに座ると
返事も聞かずどんぶりを奪う
僕は反応を示さず好きにさせた
君はひとしきり食べてからどんぶりをよこす
僕が食べるのをじっと見てる
ちょっと悪戯っぽい微笑をうかべ
ううっ だめだ それでごまかされないぞ
「武志君 わたしと同じ所から飲んだよ」
「エ!」
「ねえ わたしの味がしたでしょ」
もうだめだ
「た・け・し・君」
「はい」
もういい 何でも許す
どうにでもして
クロエさん、こんばんは。
君の武志君への駆け引きの上手さが見事で凄いなと思わず感心してしまいました(笑)思わず勉強に参考になりますと読んでいて思いました。