そうだった、一人なのだった、誰かがいると思って、
目を覚ましたのだけど、
そして鳥かごの中には一羽のかわいい小鳥がいると信じて、
でも一人なのだった、僕の他には何もない。光はやわらかく明るく、
だから僕は許せた、現実が夢を裏切ったことを。
耳を傾ければ聞こえてくる、いや見えてくる、
山林の向こうには広大な平野があるのが、
そこには一本の線路が静かに地平線まで延びているのだ。
激情は人を遠ざけます、人は激しいものから離れてゆくもの、
誰もそれをあらかじめ知ることはできない、
一人になってはじめて分かるのだ。
やり直せるよ、余分な命などないのだから。
初めまして。yasu.naさん。詩に絶望的な孤独を感じました。激情は人を遠ざけます、本当にその通りだと思いました。
最後のことばに冷静さと、光る魂のようなきらめきを感じました。