見上げたよね
疲れ果てて 筋交いのX
芳醇で乾いた 二人の部屋で
あげたよね
2階から落としたキー
どこでなくしたのかな
湧いたよね
目くばせ 狭まる 阿波踊り
プツプツと潰れては生まれる 期待と不安
予感は恋だった
心は あのラジカセの中で 切り立てられた
CDのように 定期的に傷つき
向かい合う心は 朝のコーヒーの香りで
包まれて ただの背中合わせ
泣いてたね
あの子を自転車に乗せて 送ったとき
残されて枕濡らし あとはもう回送電車
やったよね
ジャンプを濡らし その上で線香花火
チカチカ 短い手を掻き回してあがき
うつったね
魂を奪うカメラで とられて
隣にいた君 その目にうつらない僕
終点にたどりつかない僕
部屋は そこにまだあったよ
遠くで脳裏で まだ鳴る
残響のオルゴール
想いでの詩でしょうか。主人公だけはまだ詩の中に取り残されている感じがします。もう先に進むべきであることはわかっているのでしょうけど。