目が覚めると覚えのない景色が広がっていた
僕はしばらく胡乱としたままだった
この光景はどこかで見た
青空 公園 ブランコ 鉄棒がある
逆上がりしよう
ぐるぐる ぐるぐる 景色が廻る
いろとりどりの絵具がぶちまけられる音がする
さあー ごとんごとん 振動 水 洗濯機の音
僕も一緒の世界へ放り出された
この世界はいつだって混沌としている
いろんな生物や植物 置物なんかもいろいろ
ちなみに僕は人間だ
ダビデの像みたいに整ってなんかいないけどさ
大災害級の台風が過ぎ去り
僕は本格的に目を覚ました
昨夜は寝苦しかったようだ
寝汗はひどいし 布団はぐちゃぐちゃ
枕が数メートルもあっちへ行ってる
寝苦しかった原因は?
仕事を途中で放り出して眠ってしまったこと
を思い出した
まだ深夜じゃないか
これをちゃんと終わらせよう
それからシャワーを浴びて
冷蔵庫からあり合わせの食材で
サンドイッチでも作って
牛乳で流し込もう
いや、やっぱりちゃんと豆から挽いたコーヒーにしよう
僕は布団を整えて起きた
さて 次はちゃんと安眠できますように
相野さん
脳が覚醒する前の、現実と非現実の混沌 ... そんなユニークな夢から詩は始まっていく。 仕事が、めっちゃ大変で、作者はストレスレベルいっぱいになってたんだな?!
心も、体も、はちゃめちゃになってたことが、詩の第四連でわかった! そして、極め付けだったのは、 最終の二連だ。作者が、本来の自分へと軌道修正していく表現が、なんとも爽やかで、すごくかっこいいと思ったよ!