岸壁の海へ後ろ向きで落ちていきたいと思った
冷たい貴方には夏がお似合いだと口にした
夏の海だから綺麗に感じたのか
貴方の手を握って心音を感じた
すると、私の肋が軋んだ音がした
冬の早朝の様な貴方に、毛布を掛けてあげたかった
そうしたら、またここで手を握ってくれるだろうか
気霜が私の視界を覆って、手先の冷たさを自覚した
それを、氷を溶かすようにゆっくり温めてくれたなら
沈んで腐敗した貴方を纏う空気が、貴方に彩りを与えた
西へ沈む太陽が、青い小果実を照らしたように。
燦爛たる貴方が、青い春を謳歌したように。
お腹を空かせた貴方が、水面下へ沈んでいくというならば
私は息を吐いて、水鏡に映る貴方を見つめるでしょう
水面下で貴方と目があったら、貴方に息をあげる
もう一度浮かべるように。
貴方に、小さな幸福が訪れるように。
青い小果実の様な貴方から、裏切りの匂いがした
水中でピアノの音色が深く聞こえるように。
貴方の声も遠く感じた
熟して落ちて腐る運命の果実と
成長していく貴方を重ねたの
庭の花の蕾が実った様な幸福を
枯れ葉が散りゆく様な刹那を
貴方に、小さな幸福が実るように。
るかさん はじめまして
貴方と夏海辺で過ごした事は楽しかった。そして彼を見守ってきた。でも気が付いたら裏切られていた。そんな中一瞬でも貴方の幸せをふと見守っている作者がいる。
そんないたいけな事を感じた詩でした。
皆様の詩を理解することはとても難しいUUXです。
もし検討違いでしたらご容赦くださいますように。