お父さんとお兄ちゃんと弟ちゃんが
自転車をこぐ
お父さんはゆっくりこぐ
お兄ちゃんは誇らしげに
なんの問題もないという調子で
時折ハンドルを軽く左右にゆらしたり
後ろの弟を励ましたりして
お父さんとの間隔を保ったままこぐ
小さな弟は
ちょっと大きなヘルメットかぶって
お父さんの足元くらいの大きさの自転車をこぐ
お兄ちゃんよりもぐるぐると忙しい
弟ちゃんは
大きな重機でも運転しているような
前方の波を見張る船長のような
寸分の狂いもなく材木を削る職人のような
小さくて大きな目をしている
お父さんは兄弟をちらちらとふりかえる
安全を見守るだけじゃない
二人の未来を見たいんだろう
シノハラさんへ
父と兄弟で自転車乗りの、微笑ましい光景といえば、きっとそうなんですが、少し不思議な感覚にもなってしまいました。 素直に読みたいのに ... シノハラさん、何かトリックとか忍ばせてるのかな? なんて思ってしまう自分、ほんと素直じゃないなですね😆
タイトルの「三人の目」は、父、兄、弟それぞれの目、目線 ...? じゃあ作者は、三人のうちの誰なのかな? ああもう、confusion です!
でも、何はともあれ、この詩の最終連がとても好きです! お父さんの子供たちへのまなざしが、とってもあたたかく感じられたから!