全てのものが 全てなるものの
裡で 脈動し躍動している
この少し憂愁を湛えた
緑の海面下に棲む
生の根源にまで遡る時
月も星も原初の動態で
私たちを誘い 開示し
更に明日を望ませてゆく
小さな未来―それは肯定の
膂力で漲っていはしまいか―
微笑みが小さければ小さい程
そこにはこみ上げる情愛も深くなる
笑いは常に或る完成である
そしてその完成は 途上なるものの
結節点である 次へ―と連なる
生命的連関の端緒となるものである
真昼が夜に雪崩れ込むように
展開する沈黙の裡の生の密儀は
変約することなく明日を予告する
その一日の重みを十分に理解すること
それが今日を活かす学習とはなる
命の根本が そのことを
整理し 遂には体系化してゆく
その書物のタイトルは<人間>―
何らの哲学でなくとも好い
移動できる空間と 来る時との
相互作用―或いは照応―
優しくあれば その掛け合う声は
宇宙の果てまで通ずるであろう
海の底の深海魚の夢に
新たな皮膜を作るであろう
神秘が具体化し 更に
建築的に昇華するであろう
バベルの塔は いずれの
人のこころの奥にも存する
この上昇する人心の極みは
毎日の発見と驚きに依拠するのだ
武中さん、こんばんは!
生命の起源からやがて、人が生まれた ....
人間とは何か、どういうものかを、地球、月、星、宇宙という空間、また次元から掘り下げた、こちらの詩は、生命の思想と言えましょうか ....。
あるいは、一人の人間の生き方、人間性を、小さな未来から始まる理想像を、善なるものとして描いた、希望の世界なのだとも感じました!
全体が哲学的な詩であり、まだまだ勉強が足りてない私ですが、詩の中では、次の言葉が大好きです!
「優しくあれば その掛け合う声は
宇宙の果てまで通ずるであろう」
不思議な宇宙から、どんな願いも叶えてもらえる魔法の言葉をもらえたような気持ちになりました!
ゆめの