羽は木の根元に座り
そっと瞼を閉じる
小鳥の囀りが聞こえた
吹き渡る風の羽衣が
羽の頬を軽やかに撫でた
背は木の幹に支えられ
安心して身体を放り出す
穏やかに過ごすのはいつ以来だろうか
瞼を閉ざすと身体の重さを感じた
自覚していなかった疲労が伸し掛り
その重力と痛みに気づかなかった事実に
瞳を見開き羽は恐怖を覚えた
もしあのまま空を飛んでいたら
途中で気絶して墜落していただろうと
影が止めなければ危ないところだったと
影は羽に静かに語りかけた
やっと声が届いたと
羽が無理しないように
ずっと声をかけていたのに
まるで気づかなかったね
生き急ぐと危ないから
気をつけるようにと
羽は影の声に応えて
ずっと声をかけていたのか
まるで気づかなかった
助けてくれてありがとう
申しわけなかったと
影は羽が聞いてくれたから
許すと息を吐きながら伝えた
身体の声を聞くのを忘れるなと
焦ると途中で倒れると
羽に諭すように伝える
羽は影の忠告に応えた
影の声を聞き身体を休めると
毎度協力しあうと約束した
羽と影は木陰の下で
過去・未来・現在について
お互いの想いを話し合って
意見と感情をやり取りして
共通の感覚を手に入れた
息の合わなかった羽と影は
ようやくバランスを取り戻す
羽の疲れが回復した時
影と共に空へと羽ばたくだろう
すぅさんの詩は絵画の様に場面が目に浮かび、ナレーションの様に言葉が心に流れて来るようで好きです。
あなたも同じでしょ場面を浮かべて言葉にしているでしょと言われても苦笑いが出る程に違うんですよね。翼と影のやり取りに入り込んで自分の心まで癒された気がしました。
こんなにも近くに居ながらも解らなくて伝わらない事って有るんだな、そして気が付いた時の心の安らぎを感じる作品だと思いました。
自分との対話の大切さを教えてくれるような詩でした。
外のことに囚われすぎると、日々の穏やかさを感じにくかったり
生き急いで怪我をすることは今の自分にじんとくる言葉です(^_^;)
すぅさん、そして、私の愛しい羽さん、影さん!
ご機嫌いかがですか? 笑顔
羽シリーズのファンタジックな物語も、いよいよ佳境に入りましたね!
「息の合わなかった羽と影は
ようやくバランスを取り戻す
羽の疲れが回復した時
影と共に空へと羽ばたくだろう」
羽と影の対話は、あたかもサナギの中で起こる神秘さと同様だと、私には思えるんです!
自ら内側の殻を破って、美しい蝶が、この世界に飛び出して羽ばたいていくように、 あなたも(羽さん)もまた、"影と共に空へと羽ばたくだろう" ことを、私は信じてますよ!
焦らず、ゆっくりと、私は、この詩の世界で待ってますよ!
この詩を読んだとき、あなたが月と詩人に、最初に上げてくれた詩『ふたりの世界』が思い出されて、懐かしく読み返していました。
この世界が、羽と影の行き着く世界なんだと思います。
目標を見失わず、大空へ羽ばたいてけ、すぅさん!
ゆめの
こんにちは、クロエと言います、よろしくお願いします。
とても穏やかな労りを感じる作品ですね、まるで長い人生を共にした男と女のようだと感じました。
家族のために一所懸命働いてきた夫の身体をいたわっている妻との姿を思い浮かべてしまいます、素敵です。
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すうさん こんばんは
やっと4作目までたどりつきました。
ゆめのさんが書きだして頂きましたおかげで、こんなにも感動する素敵な詩に出会えました事に感謝です。
「影は羽が聞いてくれたから
許すと息を吐きながら伝えた
身体の声を聞くのを忘れるなと
焦ると途中で倒れると
羽に諭すように伝える」
「羽は影の忠告に応えた
影の声を聞き身体を休めると
毎度協力しあうと約束した」
この影と羽の会話はUUXもわが事のように聞いてしまいました。
とてもとても大切な言葉だと思います。
そしてやはり他人の言葉に耳を傾ける事の大切さをUUXは改めて身に染みる思いで抜粋させて頂きました所を何回も拝読させて頂きました。
「息の合わなかった羽と影は
ようやくバランスを取り戻す
羽の疲れが回復した時
影と共に空へと羽ばたくだろう」
作者の優しい心思いやりにしっかりうなずいたUUXでした。
そして今回もこの詩から生きる事について学ばせて頂きました。
とても心に響く詩を拝読できました事に感謝です。